
AI OCRを用いたデータ化サポートツールの開発
カシオ計算機株式会社
目的
営業担当者様が扱う独自の情報をデータで一元化する
データ化した情報を社内で分析および共有できるようにしたい
課題
情報のフォーマットが紙、PDFなどバラバラのためデータ解析が不能
情報をかき集めて非構造データを構造化する
効果
データの一元化に成功
分析の前処理を自動化でき業務効率化に繋がった
——お話を伺った方
カシオ計算機株式会社
教育BU辞書英会話戦略部 商品企画室 リーダー 櫻井様
プロジェクト発足時:各エリアがそれぞれ独自の情報を抱え、データも紙・PDFなどが混在
各エリアの営業が本社や技術センターでは知らない独自の情報をたくさん活用しており、その情報をデータで一元化できれば会社の貴重な財産になると考えたのがきっかけです。
ただし、情報は紙やPDFなどさまざまなな状態で保存されていて、かつ数も4000件近くあったので社内での共有や分析がしづらい状況でした。これらのデータを多くの社員で扱えるようにするため、なんとかデータを一元化できないか?という背景から本プロジェクトの発足に至りました。
アイディアを一から提案してくれた企業は今までなかった
従来、弊社では仕様書や指示書を弊社で作成しベンダー様などに依頼をするという形が一般的だったんですが、レッジのように頭を使ってアイディアを一から提案していただけるという形は今までにありませんでした。
また、私が所属している商品企画室では、限られた時間・リソースの中で新しい製品を考えていく必要があります。仕様書や指示書の作成に充てていた時間を本来リソースを割くべき業務に当てられるのではないかと思い、依頼をさせていただきました。
リソースが限られる中でも、細かく着実にプロジェクトが進行
一気に大型プロジェクトとして推進することが難しかったため、まずはPoCという形で細かく提案をいただききました。我々の要望に対する技術提案も毎回いただくことができ、細かく着実にプロジェクトを進めることができました。
我々の業務の都合上、毎年リリースが必要な業務があるので、メンバーが限られている中で新しいことをするリソースが当時はない状態でした。ですが、毎回提案をいただきながら、本来割かなければいけない部分にリソースを当てつつプロジェクトを並行して進めることが出来たので、その点が特に良かったなと思っています。
サポートツールから得られた知見を、新商品企画検討時の根拠としても活用
今回開発いただいたサポートツールを用いたことで、これまで紙やPDFで扱っていた膨大なデータの一元化に成功しました。特に、分析の前処理を自動化できたことは、個人的には結構大きいことだと思っていて、直近では、製品企画の検討時に決定根拠のデータとして活用するなどと実際の業務に役立った場面もありました。
限られた時間・リソースの中でデータ分析ができるようになったことで、今後新しい発見が期待できるというのもデータ化出来たことの一つの成果であるのかなと思っています。
本当にユーザーが必要としているものを見極め理想の形に近づけていきたい
引き続き、本サポートツールを理想となる形へ近づけたいと考えております。本当にユーザーが必要としているものを見極めるためにデータを活用し、お客様へ提供する商品やサービスに業務時間を多く充てていければと思います。
昨今の新型コロナウイルスの影響もあり、市場の動向は大きく変わりました。
取り巻く環境が変わる中でも、社内のデータ資産を活かして、新たなビジネスの発見や創造ができることを楽しみにしています。